Bluetoothが抱えるセキュリティリスク

Bluetoothは、機器同士が無線で通信できる便利な技術ですが、wi-fiと同様にセキュリティのリスクを抱えています。
Bluetoothが通信できる距離は数センチから数メートル、最大でも数十メートルと言われています。
それぞれのBluetoothに固有のIDがあり、Bluetoothが届く範囲内にいる第三者によって個人を特定させるリスクがないわけではありません。

さらにBluetoothには、「BlueBorne(ブルーボーン)」と言われる脆弱性があることが2017年に発見されました。
Bluetoothというのは本来、機器同士で通信するためにはペアリングと言う操作を行わなければなりませんが、ペアリングなしでもスマートフォンを外部から操作できる可能性が出たのです。

Bluetoothの脆弱性を利用されると、ブラウザの閲覧履歴などを覗き見される危険性もあり、非常に危険です。
マルウェアを外部から仕込まれる危険性も考えられるでしょう。

Bluetoothを安全に使うために

Bluetoothを安全に使うためには、不要な時はBluetoothの機能をoffにしておくことが大切です。
スマホでBluetoothを長時間使うのは、テザリングをしている時かBluetoothに対応したイヤホンを使用している時だと思いますが、使い終わった後は必ず機能をoffにしておくことをおすすめします。

また、公共の場でBluetoothデバイスの検索を行うと、第三者のデバイスに感知される可能性が高くなり、リスクが高まります。
ですから、公共の場ではBluetoothデバイスの検索はできるだけ行わない、あるいは短時間で済ませることが肝心です。
特にBluetoothのデバイス名に機種名や個人名など、個人を特定できる情報が入っている場合には、デバイス名を変更することが肝心です。

Bluetoothは電力の消費も非常に少なく、便利な技術ですが、脆弱性に関してはまだまだ未知の部分もありますので、気をつけながら使うようにしたいものです。
セキュリティ対策ソフトの中にはBluetoothセキュリティを強化できるものもあります。
現在使っているセキュリティソフトにこの機能がない場合は、ソフトを買い換えることを検討してみるのもいいかもしれません。

Bluetoothセキュリティを強化したソフトでは、自分が指定した必要なBluetooth機器だけを許可することなどもできます。
Bluetoothにはもう一つ、「KNOB攻撃(Key Negotiation of Bluetooth Attack)」と呼ばれる脆弱性もあり、簡単に盗聴されてしまうリスクが指摘されています。