雷が落ちるとどうなるの?

災害には地震や集中豪雨などといったものがありますが、私達が意外にも無防備なのが落雷です。
地震や大雨・台風と比べると、落雷は対策が立てやすい災害ですから、日頃から準備をしておくことをおすすめします。
雷というのは7月から9月にかけて多く発生しますが、夏場以外に発生することもあるので、一年を通して注意することが必要です。

落雷というのは、雲の中で電気が発生し、雲と地上の間に放電が発生することによって起きる現象です。
雲の中で電気が発生し、電流が流れた状態が雷ですが、この雷が地上に落ちることが落雷と呼ばれます。
落雷すると瞬時に3000から4500Vの高電圧が流れ、電子機器などの故障の原因となります。
また、木に落雷した場合には、枝が折れて通行人に当たる可能性があるなどの危険も考えられます。

雷サージとは

落雷では、「雷サージ」に気を付けなければなりません。
雷サージというのは、電線などに発生する過電圧や過電流のことを言います。
電話線や電源線、アンテナだけではなくて、大気中を通っても雷サージは家の中に侵入することができます。
パソコンやルーターなどといった電子機器は、サージ電圧によって誤作動や絶縁破壊などといったダメージを受けてしまいます。

雷サージには、「誘導雷」「侵入雷」「直撃雷」などといった種類があります。
このうち最も多いのは誘導雷で、電線からコンセントなどを伝わってパソコンなどの電子機器にダメージを与えます。
侵入雷は、大気を伝わって避雷針などから進入する雷サージです。
直撃雷は電線に直接落雷しますが、高い電圧・電流が発生するので電子機器に与えるダメージは大きくなります。

雷サージというのはドライヤーや電気ストーブなどにはほとんどダメージを与えません。
しかし、半導体集積回路を搭載した電子機器では破損を起こすこともあります。

落雷から電子機器を守る

落雷から大切な電子機器を守るためには、雷ガードタップなどの使用がおすすめです。
雷ガードには雷サージを吸収する吸収素子(バリスタ)が内蔵されており、これに接続することによってパソコンなどが故障したりダメージを受けたりするのを防ぐことができます。

避雷針の設置も落雷から電子機器を守るには効果的なのですが、中でも「PDCE避雷針」と呼ばれるタイプの避雷針は落雷を発生させないように設計されています。
PDCE避雷針以外に、SPD(避雷器)も落雷のダメージを防止するためにおすすめです。
SPDは「Surge Protection Device(サージ保護デバイス)」の略で、電子機器とコンセントの間に設置することによって雷サージによる被害を最低限に抑えることができます。