自動車盗難の手口

自動車のように大きなものが、まさか盗難にあうとは思ってみないという人は多いと思います。
しかし警察庁が発表している資料によると、2019年にあった自動車盗難の件数は8628件、2020年は7143件となっています。
しかも盗難件数の第1位はランドクルーザーですから、「大きい車なら盗まれにくいだろう」と思い込んでしまうのは大間違いなんです。

車を盗むためによく使われる手口は、キーシリンダーを破壊して車内に入り込む、あるいは窓ガラスを壊して侵入するといったものです。
中には、車の持ち主の家に侵入して車の鍵を盗むといった大胆な盗人もいます。

また、最近は車を破壊せずにスマートに車を盗んでいくケースもありますので、十分な注意が必要です。
例えば「リレーアタック」という方法では、微弱な電波を発信しているスマートキーを逆手に取って鍵を開けてしまうのが特徴です。
これ以外にも、車本体が発する電波を利用して鍵を開けてしまうという最新の盗難方法がありますので、盗難防止対策は入念にしておくことをおすすめします。

自動車の盗難防止対策

盗難防止対策の鉄則は、まず、車内に貴重品を置かないということです。
カバンなどが車内にあると盗難に遭いやすくなりますから、くれぐれも車内におきっぱなしにしないようにしましょう。
駐車場にしても、人通りが少ないところ、塀に囲まれていて見えにくい場所にある場合には、思い切って別の駐車場に変えてしまうのが得策です。

自宅に駐車している場合には、防犯カメラや人感センサーライトを必ず設置するようにしたいものです。
車の盗難防止対策グッズもいろいろと市販されていますので、使いやすそうなものを購入するのもひとつのアイディアです。

「イモビライザー」は、車両とキーのIDが一致している場合のみにエンジンが始動するシステムになっており、盗難防止にはそれなりの効果があります。
イモビライザーを標準装備している車も市販されていますので、新しく車を買う予定があるのでしたらこういったタイプを選ぶのもいいかもしれません。
ハンドルロックを設置しておく方法もありますが、ハンドルロックを壊して自動車を持ち去る盗難手口も存在しますので、他の盗難防止対策と合わせて使うことが大切です。

盗難にあってしまった場合は?

気をつけていたつもりなのに車が盗まれてしまったという場合、ただちに警察に届出を行いましょう。
車検証には車の登録番号などが記載されており、盗難届の際には登録番号を必ず聞かれます。

車検証を車内におきっぱなしにしておいて、車と一緒に盗まれてしまったというケースも少なくありません。
こんな時のために、車検証は必ずコピーを取っておくか、スマホでデータを撮影しておきましょう。